世の中には数多くの「無理ゲー」と呼ばれる、極めて難易度が高いゲームが数多く存在する。
今回はその中でも極めて「異質」な無理ゲー、ファミコン用ソフト「高橋名人のBugってハニー」をご紹介していきます。
「高橋名人のBugってハニー」とは?
1987年にファミリーコンピューター用のゲームソフトとしてハドソンから発売された横スクロールアクション型のアクションゲーム。
ステージは全部で4面しかないものの、クリアできたプレイヤーが非常に少ないため、
レトロゲームの中でも非常に高い難易度を誇ることで有名である。
思わず「は?」と言いたくなる最初のステージ
このゲームのタイトルは「高橋名人のBugってハニー」。
しかし、ステージ1が始まった途端、目に飛び込んでくる操作キャラクターは、
高橋名人ではなく、羽が生えている妖精のような謎のキャラクター。
まずプレイヤーはこのポイントに困惑させられる。
例えるなら、マリオブラザーズシリーズでマリオやルイージでもない、全く知らない操作キャラが画面に登場しているのと同じである。
ゲームのタイトルに「高橋名人の」というワードが入っているので、
ゲーム開始後にプレイヤーが
「は?誰?どういうこと?」
と思ってしまうのも無理ないだろう。
ただ、本作が無理ゲーとして幅広く認知されるようになってからは、
多くのゲーマーから「ネタ」として愛されている。
ちなみに、主人公の高橋名人を操作できるようになるのはステージ2から。
アクションではなく、もはや「ブロック崩しゲーム」
各ステージをクリアするためには、正しい8文字のパスワードが必要となり、
パスワードを入力するには、ステージ中に存在する「アルファベット」を入手しなければならない。
クリアに必要な8つのアルファベットを入手するには「ブロック崩し」をする必要がある。
ステージクリアの流れは、以下の通り。
1.キャラを操作し、ブロック崩しのステージを見つける。
2.ステージクリアに必要なパスワードのアルファベット合計「8文字」をブロック崩しをクリアして入手する。
3.ステージのボスを倒す(ステージ1はボスが不在)
全部で4つある各ステージで、パスワードを入手するために何度もブロック崩しをする必要がある。
また、このブロック崩しのステージには、破壊不可能なブロックで「HELL」と書かれているハズレのステージも存在。プレイヤーを大いに苦しめる。
本作のジャンルは「横スクロールアクション」となっているが、
アクションよりもブロック崩しをプレイしている時間のほうが長いため、
本作は、もはやアクションゲームではなく「ブロック崩しゲーム」と言っても過言ではないだろう。
ボスの数が圧倒的に少ない
「全部で4ステージならボスは4体しかいないのかぁ」と、思った人もいるだろう。
しかし、それは違う。
ステージ1は、パスワードを入手して高橋名人を助ければステージクリアとなる。
そのため、全4ステージで構成されているこのゲームには、ボスがたったの3体しかいないのである。
ゲームのボリュームは、ほぼ「体験版」なんじゃないかと思えるくらい少ない。
いくらファミリーコンピューターのソフトの容量が少ないからと言っても、
さすがにこれは少なすぎるだろう。
しかし、こんなデメリットと言えるような点も、ネタとしてゲーマーから愛されているので、
Bugってハニーは本当にすごいと思う。。
無理ゲー200選に選ばれる
「高橋名人のBugってハニー」は、ゲーマーのネタとなっているだけではない。
マイウェイ出版の「死ぬ前にクリアしたい200の無理ゲー ファミコン&スーファミ編」とムック本に掲載されるという功績も残している。
「たった4ステージしかないにも関わらず、クリアできたプレイヤーが非常に少ない」という点は評価されてもおかしくはない。
難易度という点に気を取られがちな作品だが、BGMやグラフィックなどの仕上がりは良く、ゲーマーからも評価されている。
主人公の高橋名人を操作できるのはステージ2からとなっているが、
多くのプレイヤーはステージ1をクリアすることが出来ず、2面にすらたどり着くことができないので、
その点も「無理ゲー」という言われている要因の1つとなっている。
まとめ
「高橋名人のBugってハニー」は、内容的なボリュームと難易度を考えると
「純粋にゲーム性を楽しむ」というのは難しいかもしれない。
しかし、「無理ゲーと言われるゲームの難しさを知りたい」、「クリアしてみたい」といったチャレンジ精神や好奇心は大いに満たしてくれるだろう。
もし本作をプレイする機会があれば、このゲームの理不尽さや難しさをぜひ、自分の目で確かめてほしい。