3歳の頃から30代の現在に至るまで、数々のアクションゲームをプレイしてきたけど、
「人生の中で1番むずかしかったゲームを挙げるとしたら何ですか?」と聞かれたら、
私は迷うことなく、
スーパーファミコンの「サンドラの大冒険」と答えます。
あらすじはこんな感じ↓
サンドラ族の青年クリノ・サンドラは、マーベルランドの片田舎サンドランドで妻と息子の3人で平和に楽しく暮らしていた。
しかしある日、サンドランドが爆音と共に陥没を起こす。空からは死の灰が降り注ぎ、住民は次々と風化病で倒れていく。そしてついに、サンドラの息子も風化病にかかってしまう。
途方に暮れるサンドラと妻。「幻の薬」があれば、風化病は治せるという話を聞いたサンドラは、「幻の薬」を探す旅に出る。そして旅の中で蘇った魔王ゾウナがもたらす災いの数々を目の当たりにし、平和を取り戻すべくゾウナに戦いを挑む。
1992年の7月23日にナムコから発売されたアクションゲームで、本作はナムコの名作「ワルキューレの冒険」の過去の話となっています。
たった8ステージしか存在しないゲームにも関わらず、
発売して1週間以上経っても「全クリした!」という声が聞こえてこないほど、難易度が高く、その難しさは発売当時もかなり話題となりました。
今回は、現在も「無理ゲー」の1つとして扱われている「サンドラの大冒険」の魅力と、鬼畜的な難しさについて解説していきます!
目次
サンドラの大冒険が「難しすぎる」と言われる理由
サンドラは「三叉の槍」を武器として扱い、敵を倒しながらステージを進んでいきます。
これだけを聞くと
と思う人が多いと思います。
ここからは、サンドラの大冒険が「難しすぎる」と言われ続けている理由と魅力を紹介していきます。
残機はあるが、ライフが存在しない
サンドラの大冒険ではゲーム開始直後や、パスワード入力によるコンティニューをすると
残機が「7」という、一般のアクションゲームよりも多いストックの状態でゲームが開始されます。
「残機が7もあれば、余裕じゃね?」と思われたかもしれませんが、全く余裕ではありません。。
このゲームには残機を1つ増やすという、マリオの1UPキノコのようなアイテムが一切存在せず、1面からラストの8面まで一気にクリアする場合、7つの残機しかありません。
7回死んでしまうと・・・
悲しげなBGMが流れ、敵の親玉に「ブラックサンドラ」にされ、ゲームオーバーとなります。
この演出の後、救済措置としてパスワードが表示され、途中まで進んでいたステージに復帰することが可能ですが、ここにも鬼畜と言われる要素があります。
サンドラは全8面と、ステージ数は少ないのですが、
後半のダンジョンはかなり時間がかかる(アクションゲームが得意な人でも平均10分以上)にも関わらず、
ゲームオーバーになり、いざパスワードを入力してコンティニューすると
「はぁ!?ここからなの!?」
と、かなりイラつく地点からスタートさせられます・・・
サンドラの大冒険はその難易度の高さゆえ、「思い出」というより「トラウマ」として記憶に刻まれることのほうが多いかもしれません(笑)
アイテムが一切存在しない
ほとんどのアクションゲームには、パワーアップアイテムや武器アイテムなどが存在しますが、サンドラの大冒険にはアイテムは一切存在しません。
無敵になるアイテムも無く、強力な攻撃ができるようになる武器アイテム・変身アイテムなどが存在しないので、三叉の槍だけで全8ステージをクリアすることになります。
とても「硬派」なアクションゲームです(笑)
しかし、その分、ステージをクリアした時の達成感は半端ないです・・・
攻撃アクションの失敗が命取りになりやすい
サンドラのアクションは、ジャンプ・ヤリ攻撃の他に、以下のアクションを行うことが出来ます。
中には強力な攻撃もありますが、全てのアクションは失敗時にリスクが・・・
ハイジャンプ
Aボタンの押しっぱなしでタメ動作に移行。タメ時間に応じた高さのハイジャンプをすること可能。一度飛ぶと軌道修正は不可。
間違えてタメの動作に入った場合、Aボタンを押しっぱなしにすると飛ばずに済むが、
少しの間、行動不能になり、その間に敵に接触されて死ぬ危険性あり。
ステップジャンプ
歩行もしくは走りの動作しているときに短くAボタンを押すと、幅跳びのような低い軌道でジャンプをすることができる。
連続で出せるので移動手段として使うことも可能。軌道修正は不可。
ハイジャンプと同じAボタンなので、ハイジャンプをするつもりがステップジャンプになってしまい、
穴に落ちたり、トラップに突っ込んだりと、このゲームで一番事故を起こしやすいアクション。
きりもみアタック
歩行、または走る動作中にXボタンを押すと真上に飛び上がり、降下中にXボタンを離すと向いている方向にヤリを突き出した状態で一直線に突っ込んでいく。
敵に当たると通常攻撃8発分相当のダメージを与えるが、敵に命中しなかった場合、そのまま落下し、バウンドしてしまう。
バウンドが終わり、正気に戻るまでは操作が出来ない。
ステージの謎解きなどでも活躍するアクション。
かぶとわり
高い位置からの落下中、もしくはジャンプ後に「下ボタン+Yボタン」を押すことで全体重をかけた下方向への攻撃を行う。
通常攻撃よりも威力は高いが、攻撃を外してしまうとヤリが地面に刺さってしまい、ヤリが抜けるまでの数秒間、行動不能になってしまう。
基本的にサンドラのアクションは、操作を間違えると事故になるものが多いため、その点も、このゲームの難易度を上げている要因の1つとなっています。
「ハイジャンプをするつもりが、ステップジャンプで横に飛んでしまい、奈落の底に落ちていく」、というパターンが自滅の原因で一番多いですね・・・(笑)
会話中の選択肢を間違えてもゲームオーバー
サンドラの大冒険には、登場キャラクターと会話をする場面があるのですが、
会話中に間違った選択肢を選んでしまうと・・・
ブラックサンドラにされ、ゲームオーバーに。
残機が残っていた場合でも、選択肢を間違えると一発でゲームオーバーになってしまいます。
しかし、会話中の選択肢に関しては、よほど変な回答を選ばなければゲームオーバーになることは無いので、
その辺は心配しなくても大丈夫です。
難しいが、ゲーマーを惹きつける数々の魅力
難しすぎるがゆえに発売当初からゲーマーを泣かせてきたこのゲーム、
1つのステージをクリアするのにとても苦労するにも関わらず、何度もプレイしたくなるゲーマーが非常に多いんです。
難しすぎる、しかし、多くの人を惹きつける。
ここからは、このゲームの魅力について紹介していきます。
記憶に残るステージが多い
どのステージも難易度が高いので、サンドラ経験者同士が集まると、
ステージのギミックや苦労話でかなり盛り上がれます(笑)
サンドラの大冒険では、他にも「かいぞくせん」や「カルデラじょう」など、ギミックやグラフィックなどでも印象に残りやすいステージが多く存在します。
「カルデラじょう」
「かいぞくせん」
たった8ステージしかないものの、何十年経っても記憶に残るステージは
このゲームの大きな魅力の1つと言えるでしょう。
個性的なキャラが多い
主人公もサボテンのような独特な姿をしていますが、敵キャラももなかなか個性的。
また、敵キャラだけでなく、登場人物もなかなか個性的。
登場人物・敵キャラ、共にかなり個性的。
もちろん、各ステージのボスキャラもかなり印象に残りやすいです。
「むずかしすぎる」という部分が与えてくれる「達成感」
操作性のクセの強さ、アイテムが一切無い、敵やトラップに触れると1撃で死んでしまうなど、
このゲームの難易度の高さはかなりのものですが、ステージをクリアした時の達成感は、普通のゲームの何倍以上と言っても過言ではありません。
サンドラの大冒険は、「死ぬ前にクリアしたい200の無理ゲー」という書籍にも掲載されましたが、
プレイしたことのある人からすると、「死ぬ前にクリアしたい」という部分はすごく納得できるんですよね。
サンドラの大冒険がただ理不尽に難しいだけのゲームなら「無理ゲー」ではなく「クソゲー」になっていたと思います。
序盤の謎解きなどは比較的やさしいのですが、初プレイ、または操作に慣れていない人だと簡単に詰まったりします。
1面では、以下の画像のように高い雪の壁があるのですが、
いざ最大の高さのハイジャンプをしてみても・・・
超えることができません。
こういうちょっとした謎解きに関するヒントもゲーム中にはありません・・・
そこがまた難易度の高さを更に上げていると言えるでしょう。
アクションを使った謎解き要素などに頭を悩ませることもありますが、
「なんとか自力で乗り越えられそうなレベル」という、絶妙なバランスになっているところが、この作品の魅力の1つだと思います。
このゲームには、序盤の鬼門とされている「シーザスのたに」というステージがあるのですが、
この難関を超えた時、サンドラの大冒険の「難しさ」が「楽しさ」や「達成感」に変わります。
もしサンドラの大冒険をプレイする機会があったら、頑張って「シーザスのたに」のクリアを目指してみると良いでしょう。
そうすると、「無理ゲー」と言われるサンドラの大冒険の楽しさや魅力が分かります。
まとめ:サンドラの楽しさ
1人用のゲームですが、謎解き要素もなかなかの難しさなので、友達や家族と「あーでもないこーでもない」言いながら、楽しんでみるのも良いと思います。
このゲームはアイテムなどが無く、地味なゲームではありますが、きっと「記憶に残るゲーム」になると思います。
YouTubeも攻略サイトも存在していない時代に発売されたこの「無理ゲー」を
心から楽しんでもらえると幸いです☆